オトコが滅びる日

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女性

2115年6月21日、7時になりました。ニュースをお伝えします。

今日午後4時頃、最後の男性生存者だった、日本人の「さかのうえのおまる」さんが、大阪市内の病院で亡くなりました。85歳でした。

さかのうえさんは、21世紀を代表する週末WEB随筆家「さかのうえのまろ」さんのひ孫で、世界に生息する最後の男性でした。さかのうえさんが亡くなったことで、全世界から男性が絶滅したことになります。


そうか、最後の男性が死んだか。21世紀までの歴史は、一部の例外を除いて、ほぼ全てを男性が動かしてきた。

エジプトのクフ王、秦の始皇帝、征夷大将軍・坂上田村麻呂(ご先祖様ね)…

歴史は男性が作ってきたと言っていい。女性は脇役でしかなかった。歴史に女性が現れる時、それは世が乱れるとき。

道鏡に寵をあたえた孝謙天皇、贅の限りを尽くしたマリーアントワネット、国を滅亡に導いた楊貴妃…

なぜ、女性は歴史上の功績を残していないのか?なぜ女性は歴史の表舞台に立つことができないのか?

20世紀の終わり、1986年に、男女雇用機会均等法が施行された。この法律は、採用、昇進における男女差別の撤廃を努力義務とし、教育訓練、福利厚生、定年、解雇における男女差別を禁止した。

この法律によって女性も歴史の表舞台に立てるかと思いきや、努力義務とされた男女差別の撤廃は進まなかった。

21世紀に入っても状況は変わらず、女性管理職を3割にすると公言した地方公共団体もあるにはあったが、実現には遠かった。議会の場でも男性が多数を占め、女性はマスコット議員とならざるを得なかった。女性議員が質問に立つと、恥ずかしいヤジを飛ばすオヤジ議員もいたりして、悔し涙を飲んだ女性議員も多かったはずだ。

ちょうどこのころ、保守政党が与党に返り咲き、極右の党首が首相になった。彼の名前が付けられた金融政策は、表向き日本の経済を少し持ち上げたが、庶民の暮らしには浸透せず、大卒の人でも正社員になれないという、明治政府の士農工商制度の廃止の際に武士階級が被った以上の辛酸を舐めさせる状況に追い込んだ。

大学を卒業しても正職に就けない、正職に就けないから収入が低い、収入が低いから結婚もできない、そういう男性が増えていった。

それらの男性は「草食系男子」と呼ばれ、経済的コンプレックスから恋愛にもセックスにも消極的である一方で、恋愛にもセックスにも積極的な「肉食系」と呼ばれる女性との間でミスマッチが広がっていた。

男性社会の崩壊

オスとしての機能を失った男性をよそに、第三者の男性の精子の提供を受け、子供を授かろうという女性が出てきた。

婚姻という手続きを経ずして子供を育てようという女性たちだ。

体外受精という技術は確立されていたが、費用が膨大にかかり、配偶者の精子でないと受けることができないという制約があった。彼女たちが考え出したのは第三者の男性が放出した精子をプラスチックの注射器に入れ、自らの体内に注入するという方法だ。受精する確率は低いが、何度か繰り返すうちに受精することがあり、実際にそうやって生まれてくる子供が増えてきて、社会問題化し始めた。

法律的問題。生まれてきた子の父親は誰なのか?認知の問題、民法上の問題、戸籍の問題…

法律の問題が追いつかないのに、父親のいない子供が増えていく。家族とか血縁とか、そういう古い概念が崩れ去ろうとしていたのが2020年頃だった。

科学の進歩

科学の進歩は人類の想像を超えることがある。2006年、京都大学の山中教授のグループは、非常に多くの細胞に分化できる万能細胞、iPS細胞を発見した。

iPS細胞はその後も研究が進められ、肺や心臓、肝臓などの臓器を作り出すことに成功している。

これらの業績ももちろん素晴らしいが、人類の歴史の転機となった開発があった。

それは、iPS細胞から「精子を作り出す」ことに成功したということだ。

女性から取り出した細胞からiPS細胞を抽出し、培養することで、精子を作り出すことができた。その精子で受精させることに成功し、母親と同じDNAをもつ女の赤ちゃんが生まれたのだ!

これは、生殖に男性が全く絡んでいない、人類初の無性生殖の事例となったのだ。

研究は進み、自分の細胞を簡単に摘出し、培養液の中で育て、出来上がった精子を体内に注入するキットが発売された。女性たちは男性がいなくても赤ちゃんを産み育てることができるようになった。

2040年ころから、女性の間では男性とセックスするのは古臭いという風潮が現れ、セックスによって生まれる子供の数が極端に減ってきた。それは、自動的に新生児における男児の割合が減ることを意味する。

当然人口の比率も圧倒的に女性が多くなり、世の中の流れは全て女性が推し進めることになってきた。

世の中の変化

原始、女性は太陽であった。
女性は守り育む性。世の中の動きを女性が握ることで、世の中に大きな変化が生まれてきた。

紛争。兵士となる男性が減ったことで、続行不可能となった。戦いが行われなくなったことで軍需産業は衰退し、その予算はアフリカや中東、アフガニスタンでの医療や教育に使われるようになった。

保育。大半の女性が働くようになり、保育施設が充実した。働く女性は気兼ねなく働けるようになった。

家庭。「家」という概念がなくなったので、友だち同士で協力しあって一緒に暮らしたり、グループホームといって、何組かの母娘が共同で暮らす施設ができるようになった。

22世紀になって、ようやく人類の歴史が大きく変わる。

こんな世の中になったら、どうしますか?

ちなみに、フィクションですので悪しからず^ ^

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