夏の日の思い出

海

ぼくは夏生まれということもあってか、子供の頃から夏という季節が大好きだった。それはきっと夏休みがあったからという理由もいくらか影響しているのかもしれない。この歳になるとさすがに暑さでへばっているけれども、子どもの頃は暑さなんかへっちゃらだった。

母の実家が日本海側の新潟県柏崎市で、家から歩いて数分のところに海があった。毎年夏休みになると、母と妹の3人で帰省していた。

家で海パンに着替え、裸足で道をペタペタ歩き、防風林をくぐり抜けると、そこには大きな砂山があった。

砂山を一気に駆け上がると、目の前には真っ青な日本海。綺麗に晴れ渡った日には佐渡島まで見えた。

海はどこまでも青く美しく、泳いでいても海の底が見えるくらい透明で、時折、キスやガッチョ(メゴチ)が泳いでいたり、体にとんがったものがぶつかって「いてっ!」と思ったらサヨリのくちばしだったり。

夕方になると、叔父に釣具屋でゴカイを買ってもらい、魚釣りをした。竹竿の先に釣り糸と玉浮きとおもり、釣り針をつけただけの簡単な仕掛けだったが、面白いように、キスやガッチョが釣れたものだ。餌取りのクサフグとの知恵比べもあった。

小学校の頃は毎年そうして母の実家で過ごしていた。

ぼくが中学校に上がったあるとき、海岸で工事が始まった。巨大な堤防が作られ、あの大きな砂山はなくなってしまった。堤防の影響で砂浜もやせ細り、もうあの海で泳ぐことはできなくなってしまった。

その後、あの海から目と鼻の先に巨大な建造物が建てられた。

東京電力柏崎刈羽原子力発電所。

原発と共にぼくの子供の頃のトキメキも消えてしまった。

泉南方面に行くときに阪和道をよく走る。チラッと関空方面の海がキラッと見えたときに、ちょっとトキメキを感じる。ぼくが小学生の時のトキメキが一瞬蘇っているのかもしれない。

2015年 海の日

「週末写真愛好家」兼「週末Web随筆家」。

ちっちゃい花を撮ることがめっちゃ大好き。愛機はCanon EOS Kiss X7。50mm単焦点レンズと60mmマクロレンズで小さな花を撮ることに喜びを感じています。
職業はWEBのシステム屋。「まろ」と呼んでいただけるとうれしいです。

いわゆる「画像直リンク」、画像の複製は固くお断りいたします。
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