なぜ情熱が失われるのか?

夕方の中之島バラ園

Canon EOS Kiss X7 (50mm, f/1.8, 1/100 sec, ISO400) at 18:37 on 2017/05/26

一昨日、会社のとあるお姉さまとお昼休憩が同じ時間だった。うちの会社は部署によって、また、シフトによって、お昼休憩の時間が異なる。シフトの時間が一緒だったらしょっちゅう休憩時間が一緒になるし、異なると滅多にご一緒できないこともある。

総務のポニーテールのお姉さんとはしょっちゅう一緒になるのでうれしい。

それはさておき、先ほどのお姉さまと一緒にお弁当を食べるのは久しぶりだった。お姉さまは料理、特にエスニック風の料理が好きで、カレーに至っては自分でスパイスを調合して作るという凝りよう。神戸の異人館街の中にあるスパイスを扱っている店で調達するらしい。店でレシピを教えてもらい、それを家で試してみて、美味しかったらアレンジしてみるとのこと。

お昼のお弁当も前の日に作ったエスニック料理の残りをタッパーに入れて持ってくる。それをレンジでチンするんだけど、めっちゃ良い香り。とても美味しそうなのね。

一昨日のお姉さまのお弁当は、小さなタッパーに五穀米と梅干しだけだった。あれ?今日はいつものエスニックじゃないんですね?って何気なく聞くと、

そうなのよ。なんか情熱がなくなっちゃって…

あれだけ好きだったエスニック料理が全く作れなくなってしまったらしい。食欲がなくなったとか、体調が悪いとかいうことではなく、大好きだったエスニック料理そのものを作る気力がなくなっちゃったらしい。

へえ、あんなに好きだったのに、そんなこともあるんですねぇ?なんて話をしながら、先に休憩時間が終わるぼくは仕事に戻った。

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急にイヤになることはあるかも?

お姉さまはどうしちゃったんだろう?と考えながら、自分のことを振り返ってみると、確かに熱烈に好きだったのに、手のひらを返すように、急にイヤになることってあるかもしれないな、と思い当たることがあった。

ぼくはあまり読書はしない方なのだが、以前、椎名誠さんが大好きだった。椎名誠さんが大好きというよりも、椎名さんが書くエッセイが大好きだった。力強く豪快で、かつ繊細でナイーブな書風に惹かれた。新刊が出れば必ず買っていたし、週刊誌に載っている椎名さんのエッセイを見つけると、貪るようにして読んでいた。

一時期、ぼくの本棚は椎名誠で埋め尽くされた。それくらい熱狂した。

しかしあるとき、急に熱が冷め、椎名さんの本は全て処分してしまった。まさに熱が冷めたのだ。椎名さんの文章を読む以前に、椎名さんの書籍を見るのもイヤ、「椎名誠」という字面を見るのもイヤ、という状態になってしまった。

なぜなのか分からない。一つ言えるのは、椎名さんが女性のストーカーに追い回されていて、そのことをあちこちのエッセイに書かれていたことが原因の一つかもしれない。それを読むのがイヤになったということもあるだろうけれども、原因はそれだけではないと思う。

同じ書籍でも、司馬遼太郎は学生のときからずっと好きで、今でも文庫本を大切に保管している。一番最初に買った「竜馬がゆく」なんかはもう日に焼けてしまっているけれども、今でもたまに読み返したりする。

「坂の上の雲」も大好きで、「竜馬がゆく」と合わせて、もう何十回読んだだろう?何かぼくの人生の節目節目、転機転機に読んでいるような気がする。常に情熱的に読んでいるわけではない。

一種のアレルギー?

ぼくは凡人で一般人だから病理学的なことは詳しくないけど、たとえば、花粉症などのアレルギー。あれは長年、アレルゲンである杉などの花粉を被曝し続けて体内に蓄積し、ある一定限度を超えた時に「花粉症」として発症すると聞いたことがある。

もしかすると、先のお姉さまのエスニック料理も、ぼくの椎名誠も、実はアレルゲンで、アレルギーを起こしたのではないだろうか?

一定期間、情熱を持ち続けたことによって体内に蓄積し、熱狂度が一定限度を超えたことで、身体が拒否反応を起こしたのではないだろうか?

そう考えると納得がいく。ぼくにとって司馬遼太郎はまだアレルギーを起こすまでには至ってないか、たまにしか読まないから代謝されて、体内に蓄積されていないのかもしれない。

新しい情熱を求めて

昨日のお昼休憩時間、またお姉さまとご一緒させていただいた。今日もダメなのよ〜、とおっしゃっていたけど、若い子たちを交えて談笑しながら「おにぎらず、って流行ってますよね」なんて話になって、みんなでスマホで作り方を見てたら、お姉さまが「美味しそうねえ、私これに挑戦しょうかしら?」と嬉しそうに言っていた。

お姉さまは新たな情熱、つまり、アレルゲンを見つけてしまったようだ。

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