大阪に路面電車が走っていることを知らない方って結構いらっしゃるようですが、大阪にも路面電車が走っているのです。
阪堺電車の「上町線」と「阪堺線」です。
上町線は、天王寺駅前から堺の浜寺公園まで。
阪堺線は、恵美須町からあびこ道まで。
それぞれ走っています。
参考URL路線図|阪堺電軌鉄道
今日はちんちん電車に乗りたくなって、天王寺駅前駅から帝塚山4丁目駅までと、住吉鳥居前駅から堺の寺地町駅まで乗ってきました。
天王寺駅前駅
天王寺といえば、みなさん、例の「あべのハルカス」があるところですわ。
めっちゃ高いでしょ?登るんもめっちゃ高いんです。(料金が)
なので、未だに登ったことがないんです。
まぁ、なんたらと煙は高いところが好きっていいますけど、ぼくは「なんたら」ではないから別に登らんでもええか、と思うてます。
「浜寺駅前行き、間もなく発車します」
おばちゃんが慌てて走っていきますが、ちゃんと待っていてくれています。そのへんはとても牧歌的な、下町の雰囲気です。
「ちんちん」と発車しましたが、駅のすぐ前の信号が「赤」なので、10mくらい走って停まっています。
信号が「青」になって、再び「ちんちん」と走っていきました。そしたら、右側で待機していたちんちん電車が天王寺駅前駅に入ってきます。
このちんちん電車に乗って、帝塚山4丁目まで乗りましょう。ちんちん。
運賃は、大人210円、小児110円です。どこまで乗ってもその運賃です。合理的ですね。
道路の上、路面を走っているときは、ちんちん電車も交通信号を守らなければなりません。反対側から来たオレンジ色のちんちん電車も信号待ちをしています。
帝塚山4丁目駅~神ノ木駅~住吉駅
道路と線路の境目にある帝塚山4丁目駅。ちんちん電車はここから専用軌道を走ります。
なんでここで降りたかというと、
南海高野線の軌道を超えるために、ここから線路に勾配がついているんです。おまけに線路がカーブしていて、降りてくるちんちん電車が格好いい!
ことんことん、ことんことん。
一生懸命降りてくる姿がなんともいえずかわいくて格好いいんです。
歩いて勾配の向こう側へ行ってみましょう。
南海高野線をまたぐ橋の下へやって来ました。ここから勾配を登ってくるちんちん電車を狙います。
・・・やたら鉄鉄しくて、電線ばかりで、企画倒れでした。せっかく新型の3両編成のLRTだったんですが。
この上は神ノ木駅になっているんで階段を登ってみましよう。
勾配をオレンジ色のちんちん電車が登ってきました。
ことんことん、ことんことん。
思わず「がんばれー!」って声をかけたくなります。
おお!かっちょいい!!
反対側からもちんちん電車が走ってきます。
ことんことん、ことんことん。
家のすぐ裏を走っているんですね。
なんか、サイケデリックな塗装です。
神ノ木駅から少し離れたところにやって来ました。神ノ木駅を出発したちんちん電車は勾配を降りてきます。
ことんことん、ことんことん。
ことんことん、ことんことん。
ごー!っと走り去っていくちんちん電車。近くて見ていると結構な迫力です。
住吉駅前へ向かう途中の踏切にて。庶民的な雰囲気ですわ。
住吉神社
大阪の人から「住吉さん」と親しみを込めて呼ばれている住吉神社(住吉大社)。上町線、阪堺線の「住吉鳥居前駅」を降りると目の前です。
鳥居の向こうに見えるのが、有名な「太鼓橋」。
鳥居の下に歩いているお姉さんは特にぼくとは関係がありません。
太鼓橋を横から撮影したところ。50mmの画角になんとか入りました。
太鼓橋の上にいるお姉さんは特にぼくとは関係がありません。
太鼓橋をちょっと斜めから。手前のきれいな新緑の枝をぼかしながら。
太鼓橋を降りてくるお姉さんは特にぼくとは関係がありません。
住吉神社の境内です。
左奥から、第一本宮、第二本宮、第三本宮です。第三本宮の右手には第四本宮があります。
第一本宮の祭神が「底筒男命(そこつつのお)」、第二本宮の祭神が「中筒男命(なかつつのお)」、第三本宮の祭神が「表筒男命(うわつつのお)」、第四本宮の祭神が「神功皇后(じんぐうこうごう、おきながたらしひめのみこと)」とされています。
「筒男」の「筒(つつ)」は、一般的に「星」とされています。当時の航海には星の位置を測ることが必要だったため、住吉神が航海に関係する海の神とされているためです。
でも、どっちかっていうと、「津の男(つのお)」つまり、港の神様と考えたほうがいいように思います。古代の住吉は「住吉津(すみのえのつ)」という良港があり、その港の近くに建立された神社だからです。
ま、どッちゃでもええか。しっかし、一番後ろさまで下がっても、50mmの画角では全部入り切らん。
ちなみに、「本宮」の屋根は瓦葺きです。よく見ると、小銭が刺さっています。特に宗教的な意味はなく、お正月三が日にとても混み合うため、お賽銭箱までたどり着けなかった人が後ろから投げて屋根に刺さったものと思われます。
しっかし、暑い。次行こう。
住吉鳥居前駅から再びちんちん電車に乗ります。暑さのあまり、写真も傾いています。
あ、ちんちん電車来ました。浜寺公園駅行きです。これに乗ります。
堺名物かん袋の氷くるみ餅
しばしちんちん電車に揺られ、大和川を渡り、大阪市内から堺市へ入ります。寺地町駅で降ります。
ここには、「かん袋」という「くるみ餅」で有名なお店があるのです。
レジでお姉さんに「氷くるみ餅1人前、シングルで」と注文して360円払います。
でーっかい番号札を渡されるので、空いている席に座ってしばし待ちます。
「七十三番の方~」と呼ばれたら「は~い」と返事をすると、お姉さんが席まで運んでくれます。
しっかし、一眼レフで撮っても、何の面白みもないな。
氷を崩しながら中をほじくっていくと、緑色のあんこと白玉団子が出てきます。あんことかき氷を混ぜながら食べるのがよろしいです。あんこの濃厚な味がかき氷に薄められるさまは、まるで天にも登る美味しさ。
ごちそうさまでした。
楽しかった!けど・・・
久しぶりにちんちん電車に乗って、住吉さんへお参りに行って、かん袋のくるみ餅も食べれたので、そこそこ満足でした。
そこそこ。
そう、そこそこなんです。
やっぱり、こういうのを撮影して記事にしようと思ったら、一緒に ワクワクしながらちんちん電車を待っているお姉さんの表情を撮るとか、ちんちん電車の外の風景を眺めるお姉さんの表情を撮るとか、住吉さんの太鼓橋を「きゃっ!」って言いながら渡るお姉さんのキャピキャピ具合を撮るとか、お参りしている神妙な表情を撮るとか、くるみ餅を頬張っている横顔を撮るとか、そういうのが欲しい。とっても欲しい。何としても欲しい。
撮りたいなあ。